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2020年12月6日読書記録

【書評】コカ・コーラの英断と誤算

かなり古い本でもう絶版になってるみたいだけど面白かった。

僕が生まれるよりも前のコカ・コーラとペプシの実話。

さっそく簡単に要約。

***

コカ・コーラがアメリカで炭酸飲料シェアをトップで独走していた頃。
ペプシが登場し、シェアをジリジリと寄せてきていた。

そして「ペプシの挑戦」と銘打ってコカ・コーラに挑んでくる。

ペプシはテレビCMで目隠しをさせた一般人にAとBの2つのコーラを飲んでもらい、どちらが美味しいかを尋ねる。
片方はコカ・コーラ、もう片方はペプシ・コーラ。

一般人が美味しいと答えるのはペプシの方が多く、「本当に美味しいコーラはペプシ!」と謳うCM。

ペプシの市場シェアの猛追、そしてこのCMを見て、今まで炭酸飲料業界で王者だったコカ・コーラ経営陣は焦りを覚える。
そして今まで創業以来変えてこなかった、聖域とも言えるコカ・コーラの味を変えることを決意する。

「コカ・コーラから重大な発表がある」と大々的に記者会見を開き、アメリカ中から注目される中で今までの味を変えることを発表する。

「私たちは最高のコーラの味を発見してしまった。これは偶然。発見したからには皆に知ってもらいたい。今までのコーラの味は廃止しこれからはこのニューコークに変更します」(こんなニュアンスの会見)

記者からは厳しい質問の嵐。

記者「なぜ味を変えるんですか?ペプシの猛追を受けたからですか?」

コカ・コーラ社長「ペプシ?はて、なんですかそれ?私たちは偶然素晴らしい味を発見した。それをアメリカ中に広めたい。それだけです。ペプシなんて知らないですよ。」

さもペプシなんて眼中にないような答え。

会見後、ニューコークがアメリカ中に出回る。
社長含めた経営陣は絶対に上手くいくと確信していたが、反応は予想しないものだった。

翌日から本社のコールセンターに問い合わせの嵐。
「前のコーラの味が良かった」
「前の味に戻してくれ」
「もう今までのコーラは飲めないのか?」
「コカ・コーラは俺たちのソウルなんだよ」
「なんてことをしてくれたんだ」

抗議の手紙まで山のように送られてくる。
「私は生まれてからずっとコカ・コーラの味で育ってきました。物心ついた時からそこにコーラがありました。コーラは私の人生そのもの。あのコーラがこれから飲めない人生は考えられません。私たちのコーラを返してください。」

ニューコークを路上に投げ捨てる動画が出回り、有名アーティストがクラシックコークがなくなったことを嘆く歌まで作り、アメリカ中で廃止になったクラシックコークを買い占める行動まで始まる。

コカ・コーラ経営陣は、国民の反応に最初こそ「そのうち治まるだろう」と静観していたが、抗議の声は勢いを増していくばかり。

さすがにコカ・コーラ経営陣は自分たちの判断が間違っていたことを認め、ニューコーク発表から3か月後、再度記者会見を開き、「すみませんでした、コーラの味を以前のものに戻します」と発表する。

国民の声が企業を動かしたのだ。

後日の調査で分かったことだが、抗議してきた人のほとんどはニューコークを一口も飲んでいなかった。
一口も飲まずに元の味に戻すよう抗議してきていた。

アメリカ人にとってコカ・コーラとはそういうものだったということ。
生活の中になくてはならないもの、生まれた時からそばにあり、自分たちの魂であり、歴史、アメリカの象徴。

味が変わることが許せなかったのではなく、自分たちの生活の一部であり魂であるコカ・コーラがなくなることが許せなかった。

ニューコークへの変更を取りやめ以前のコーラに戻してから、コカ・コーラの売上はさらに伸びることになる。

***

これを読んで考えたことは、僕がコカ・コーラの経営者だったらどうしたか?ということ。

ペプシから猛追を受けていて、さらに味の比較テストで負けて、それをCMでアメリカ中に広められて、このまま何もしなければ追い抜かれてしまうのではないかという恐怖や焦り。

この状況で「変化しない」という手を取れるか。

僕が経営者だったら多分何か手を打っている。

ほんと経営って何が正解かわからない。

コロナウイルスの影響もあり、何かと「変化」を求められる時代。
はたして本当に変化することだけが正解なのか。

前に進むことだけが正解じゃない。
場合によっては立ち止まることも、後ろに戻る道を選択することも必要。

そんなことを教えてくれる本。

これからも花火を経営していく中で、意思決定に悩むことって沢山あると思う。

この本みたいな企業の歴史って、
「意思決定→その結果」をセットで学ぶことができて、自分が意思決定する際の判断基準の幅が広がっていく。

物語としても面白かったし、おすすめの1冊!

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