花火のMission(存在意義)
「関わる人すべてを、もっと幸せに」
幸せって何なのか?
それはご利用者が自分らしく生きることができている状態。
僕は前職時代に言語聴覚士として訪問していたご利用者でとても印象に残っている方がいる。
脳梗塞で入院し、嚥下機能低下から胃瘻造設され、そのまま退院し、自宅で奥様介助のもと胃瘻生活を続けている方。
「少しでも口から食べれるようになりたい」という想いがあった。
話を聞くと、もともと食べるのが大好きで、飲食店の経営もされていた。
脳梗塞発症後は、肺炎リスクがあるから、という理由で経口訓練はほとんど進まなかったとのこと。
退院後も施設のSTやデイケア等で短時間のST訓練はあったものの、楽しみレベルの飲水まで。
どうしても食べることを諦めることができず、訪問での言語聴覚士を希望され僕が関わらせていただくことになったという経緯。
初回訪問の時に嚥下評価をしてみると、想定していた以上に嚥下機能は保たれており、経口摂取はいけそうな手ごたえだった。
週に2回60分ずつのリハビリ。
本人も奥様も一生懸命で毎日自主訓練にも励んでいた。
3か月が経過する頃には、ST見守りのもと、楽しみレベルでソフト食を食べれるようになった。
6ヵ月後には、昼のみ経口摂取ができるようになった。
12か月が経過し、近くの病院で嚥下造影検査を行い、大丈夫という確証を得た上で、ついに3食経口摂取が可能となった。
そしてついに胃瘻も閉じることができた。
本人が大好きだった寿司を一緒に食べた時の本人の笑顔と涙が今でも忘れられない。
このご利用者と関わる中で僕がモヤっと感じていたことは、「なぜ今までこのご利用者の想いに寄り添う人がいなかったのか」ということ。
嚥下機能は保たれていた。
しっかりと訓練さえ行えば食べれるようになるレベル。
もちろん誤嚥リスクはあるし、安全という視点はめちゃくちゃ大事。
けど、もう1歩寄り添い、リスクに踏み込めば、もっと早く食べれるようになっていたかもしれない。
ご利用者の想いに寄り添い、その人らしく生きるお手伝いができる訪問看護ステーションで在りたい。
そんな想いから今のMissionを掲げた。
なぜ僕が訪問看護を立ち上げようと思ったのか
↑この記事にも書いているけど、前職時代のハードワークの経験もこのMissionに繋がっている。
ご利用者だけでなく花火のメンバーの幸せも大事にしたい。
花火のMissionはすごく抽象度が高い。
あえて解釈の幅や余白を広くしている。
花火のメンバー1人1人には自分の価値観、感性でこのMissionを体現してほしい。
色々な体験談、エピソードを聞かせてほしい。
「こうじゃないといけない」なんてことはない。
訪問看護は1人で現場に向かう。
意思決定に迷う場面が沢山ある。
「その意思決定の先にご利用者の幸せはあるのか?」
迷った時にこのMissionを思い出してほしい。
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